マウスクリックで最も近い頂点を結合するBlenderアドオンを作りました
Blenderを使っている方ならご存知かもしれませんが、メタセコイアという日本の方が作成されたモデリングツールがあります。
このツール、頂点の編集に関してはBlenderやその他多くのCG作成ソフトに比べて操作が単純なため、非常に使いやすいのでプロの方でも使われている方が多いそうです。私はその中でも特に、マウスの右+左クリックを同時に行った時の隣接頂点の結合が非常に便利な機能だと思い、Blenderでも同様な機能があったらいいなと思っていました。
そこで、同様の機能を持つBlenderのアドオン『Mouse Click Merge』を作成してみました。
概要
プラグイン名 | Mouse Click Merge (MCM) |
---|---|
ファイル名 | mouse_click_merge |
バージョン | 0.1 |
動作確認済みBlenderのバージョン | 2.70〜 |
作成者 | ぬっち |
ライセンス | GPL 3+ |
プラグイン本体(安定版) | 機能審査中のためありません、 |
プラグイン本体(最新版) | |
説明 | マウスクリックにより最隣接頂点を結合する |
使い方
プラグインのインストールの方法については以下をご覧ください。
http://wiki.blender.org/index.php/Doc:JA/2.6/Manual/Extensions/Python/Add-Ons
ここではプラグインが無事インストールできたとして、プラグインの使い方を紹介しておきます。
- 'N'キーで表示されるメニューから、「Start Merge Tool」をクリック
- マージする頂点を左クリック
- 左クリック+右クリックを同時に行い、再隣接頂点を結合
- 'N'キーで表示されるメニューから、「Stop Merge Tool」をクリックし編集を完了
今後の予定
作成したプラグインの今後のサポートですが、Blenderのmasterレポジトリへ登録されることを考えています。そのため前に私がQiitaに書いた記事に沿って、現在は各所で機能レビューをお願いしています。
そこで、もし本機能に対するご要望・不具合などがございましたらお知らせください。頂いた要望などは、今後のリリース時に可能な限り反映させていく予定です。
関連ページ
【コード進行分析】 Karakuri Spirits (まもるクンは呪われてしまった!)
『Karakuri Spirits』というBGMが、ゲーム音楽の中で評判が良かったので耳コピしてみました。相変わらず音楽理論がよくわかっていませんが、分析もしてみました。
最初にこのBGMを聴いた時、やや和風な感じがするのとそのアップテンポな曲調が印象的でした。耳コピしている私も気分が上がってきて楽しかったです。
Karakuri Spirits(まもるクンは呪われてしまった!)
[Aメロ]
- コード
- 度数表記
VIbm7 - VI7がかっこいいですね。
このコード進行、実は前にも何度か聴いたことがあって、半音下げてMajorとMinorを交換したすると凄い印象に残るコードになりますね。
おそらくこのコード進行は音楽理論で説明がつくのでしょうが、まだよくわかっていません。裏コード?
[Bメロ]
- コード
- 度数表記
最初のIV7 - V - I - VIは有名なコード進行のようです。妙に聴きやすいなと思ったら、定番進行として取り上げられていました。
悲しいのと明るいのが交互に出てきていて、まるでからくりがわかった時とからくりに悩んでいる時を表しているようにも見えます。
後半にI - IIM - Vと続きますが、IIMが非常に印象的ですね。
和音構成ではMinorであるところをあえてMajorコードとしていることで、この部分非常にドキッとさせられます。からくりであることに驚いた様子を示したかったのでしょうか。
また、耳コピを始めてからこのパターンを結構見かけるのですが、音楽理論でなにかあるのでしょうか?
ちなみにそのあとはVとなっているため、ツーファイブになってます。
【コード進行分析】 Streamside (Ragnarok Online)
Streamside(Ragnarok Online)
[Aメロ]
- コード
| Ab | % | Eb | % |
・・・(繰り返し)・・・
| Ab | % | Eb | % |
| Ab | % | Eb | Bb |
| Bb | Eb |
- 度数表記
| IV | % | I | % |
・・・(繰り返し)・・・
| IV | % | I | % |
| IV | % | I | V |
| V | I |
[Bメロ]
- コード
| A | % | E | % |
・・・(繰り返し)・・・
| A | % | E | % |
- 度数表記
| IV | % | I | % |
・・・(繰り返し)・・・
| IV | % | I | % |
BメロはAメロからの半音上げの転調とBPMが3増えていることが特徴ではないでしょうか。
半音上げでも抑揚感のある雰囲気になりますが、BPMを増加させることで抑揚感をさらに押し上げています。
実際にBメロを聴くと元気な気分になれるのはこのためでしょうね。
それ以外の部分はAメロと同じです。
非常にコード進行が単純な曲でしたが、参考になる点が色々とありました。
特にBPMの変動は使い方が難しいでしょうが、うまく使えば転調と合わせて曲の雰囲気を変えることができるので、使いこなしたいところです。
Qiita投稿アプリ開発(20) 開発を終えて
- PhoneGapの使い方(インストールから、アプリのリリースまで)
- HTML+CSSによるデザインの仕方
- Javascriptの基本的な使い方
- jQuery, zepto.jsなどのJavascriptライブラリの使い方
- bootcamp, Flat UI, Onsen UIなどのデザインライブラリの使い方
- POST, GETなどのHTTPリクエストについて
- OAuth認証の流れ
- ajax通信について
- ライブラリに問題がある場合に自ら修正することの大切さ
Qiita記事投稿専用アプリ『どこでもQiita』リリース
これまで開発を続けてきた、Qiitaへ記事を投稿する専用アプリ『どこでもQiita』がAppleの審査を無事に通過し、正式にリリースしました!
アプリは以下のリンクからダウンロードすることができます。
- 開発期間
2015.2.7(?) - 2015.3.29 - 使用ソフト
- 開発環境
PhoneGap(Cordova) - アイコン
Photoshop CS6 Extended
- 開発環境
『どこでもQiita』を使ってできること
- OAuth認証によるQiitaへのログイン(GitHubやTwitterアカウントによるログインも可能)
- 記事の新規投稿
- 記事の下書き保存
- 投稿した記事の修正・削除
- 下書きの修正・削除・Qiitaへの新規投稿
- 記事・下書きのプレビュー(Qiitaとの互換性はなし)
ソースコード
『どこでもQiita』の全ソースコード(パスワードなどの秘密情報は除く)はGitHubに公開しています。
ライブラリを何度も変えたのと、リリースに向けてほぼ突貫工事のような開発を行っていたので、ソースコードの見やすさは度外視しています。
不要なファイルも入ってしまっているので、今後アプリをバージョンアップした時に整理・修正したいと思います。
今後のアプリの更新について
次回以降リリースする時に反映させたいと考えているものを、以下に示します。
アプリのサポートについて
本アプリは公式のものではないため、ご報告はQiitaのサポートではなく、作者である私に直接お願いします。
ユーザが登録した座標軸にオブジェクトを向かせるBlenderプラグインを作りました
少し前に知人から、Blenderって「座標軸にオブジェクトを傾ける機能」がないから困っているという話をしていました。
その時は簡単なスクリプトを作って終わりにしてしまったのですが、これって案外困っている人が多いのではないかなと思い、きちんとしたプラグインとして作成しました。
概要
プラグイン名 | Face to Transform Orientation(FTO) |
---|---|
ファイル名 | face_to_transform_orientation.py |
バージョン | 0.1 |
動作確認済みBlenderのバージョン | 2.70〜 |
作成者 | ぬっち |
ライセンス | GPL 3+ |
プラグイン本体(安定版) | 機能審査中のためありません、 |
プラグイン本体(最新版) |
https://github.com/nutti/Face-To-Transform-Orientation_Blender-Ext/tree/develop |
説明 | 登録した「Transform Orientations」の座標軸にオブジェクトを回転させる |
使い方
プラグインのインストールの方法については以下をご覧ください。
http://wiki.blender.org/index.php/Doc:JA/2.6/Manual/Extensions/Python/Add-Ons
ここではプラグインが無事インストールできたとして、プラグインの使い方を紹介しておきます。
- 'N'キーで表示されるメニューから、Transform Orientationを登録
- 移動させるオブジェクトを選択
- 「Object」-「Face to Transform Orientation」をクリック
- (必要に応じて)ツールシェルフのプロパティから、オブジェクトを向かせたい座標軸及び、座標軸からの回転のオフセットを選択
今後の予定
作成したプラグインの今後のサポートですが、Blenderのmasterレポジトリへ登録されることを考えています。
そのため前に私がQiitaに書いた記事に沿って、現在は各所で機能レビューをお願いしています。
ちなみにTwitterやBlender Artist、D.B.Oなどで宣伝したところ、今のところ以下の2点について改善案をいただいています。
- 邪魔に感じる人がいるかもしれないので、メニューは「Object」直下におかないで、「Object」-「Transform」の下に置いたほうが良い
- 整列ツールとして使えるようにするため、Activeなオブジェクトだけでなく選択したオブジェクト全部について、適用可能にしたほうが良い
正式リリース前にはこれらを修正する予定ですが、他にも便利そうな機能やプラグインの問題点がありましたら、ご連絡いただければ幸いです。
関連ページ
- Blender Artist: [Addon] Face object to Transform Orientation
- D.B.O: T44279 Face object to Transform Orientation
- GitHub: nutti/Face-To-Transform-Orientation_Blender-Ext · GitHub
SHIROBAKOのOP『COLORFUL BOX』と『宝箱-TREASURE BOX-』のコード進行を比較してみた
アニメ自体は見ていないのですが、SHIROBAKOの1クールと2クールのオープニングがよく似ていたので比較してみました。
『COLORFUL BOX』 (SHIROBAKO)
始めて聴いた時、非常に前向きな曲だなと思いました。
そして聴いた瞬間にハッペルベルのカノンと似ているなと思いました。
key=Fなので、平和的な感じのする曲調ですね。
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[Aメロ]
| I | IV | V | VI |
| I | IV | V | VI |
良くある王道進行が二回続いています。歌詞と合わせてみると、これから目標に向かって頑張るぞという意気込みを感じます。
コードも上昇進行で、こちらも元気が出てきてしまいます。
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[Bメロ]
| IV | IVmM7 | III | VI |
| II | I / III | IV | IV / C |
詳細はTREASURE BOXで。
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[サビ]
| I | V | VI | III |
| IV | III | VI | VII | V |
| VI | V | IV | III |
| IV | III | VI | II | III |
始めて聞いた時にハッペルベルのカノンに似てると思った理由がここにありました。
JPOPでよく使われているカノン進行ですね。
後半はカノン進行を少し崩した感じになっていますが、飽きさせないためでしょうか。
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『宝箱-TREASURE BOX-』
COLORFUL BOXのような明るさがなく、どちらかというと何か壁にぶつかって乗り越えていくような印象があります。
key=Ebは真剣な様子を表すような曲調になりやすいので、締め切り間近でプロジェクトが佳境に入っているのを伝えたいのでしょうか。
時々演奏されるアコーディオン(?)が良いですね。少し重い印象のあるこの曲の中で癒しの効果があります。
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[Aメロ]
| I | V | VI7 | III |
| IV | III | VIb7 | V |
| VI7 | V | IV | III |
| IV | III VI | II V7 | Isus4 |
はい、カノン進行ですね。カノン進行は特徴的で非常にわかりやすいです。
COLORFUL BOXと同じようにカノン進行を使うことで、2曲間の関係性を出しています。
また、2回目の1小節目はIVとなっていますが、Iと同じと考えてよいでしょう。
最後はツーファイブからのドミナントモーションですね。
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[Bメロ]
| IV7 | IVmM7 | III7 | VI7 |
| II7 | III7 | V | Vsus4 |
COLORFUL BOXのBメロとコードが良く似ています。Aメロと同様、あえて似せることで2つの曲の関係性を出したかったのかもしれません。
個人的に1,2小節のコード進行がなぜこの形をとっているのか知りたいところです。この部分かっこいいです!
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[サビ]
| IV7 | V | III | VI |
| II7 | III7/V | VI7 |
出ました王道進行!アニソンなどのJPOPを聴いてるとよく出会うコード進行ですね。
最近楽曲分析したゲーソン・アニソンだと、
- コネクト(『魔法少女まどか☆マギカ』OP)
- Snow Halation(『ラブライブ!』挿入曲)
- Happy Girl(『パパの言うことを聞きなさい!』OP)
- motto☆派手にね!(『かんなぎ』OP)
- 夢は終わらない(『テイルズオブファンタジア』OP)
- future gazer(『とある科学の超電磁砲』OVA OP)
- 花ハ踊れヤいろはにほ(『ハナヤマタ』OP)
などなど、例を挙げたらきりがないくらいたくさん使われています。
ヒットしたJPOPにも多用されているので、日本人が本当に好きなコード進行なのでしょうね。
後半は分数コードが使われていて、ツーファイブとなっています。
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作曲者・BPM・使われているアニメが同じで、タイトルも似ているためでしょうか。
曲の雰囲気が似ていますし、使われているコード進行も似ています。
特にどちらの曲もカノン進行を使っているところがポイントですね。カノン進行というと明るさと暗さが交互にやってくる印象があるので、作中にも壁にあたってそれを乗り越えたりするストーリー展開があるのかもしれません。(視聴していないのでわかりませんが。)
しかし似ているといっても、調が半音変わるだけで曲の雰囲気が変わるところが面白いですね。
アニソンの楽曲解析していると、アニメの内容を曲で表現するために色々な方法が取られていることが多く、分析していて非常に楽しいです。コード進行だったり使われている楽器だったり、歌詞だったりと表現の方法は作曲者によって様々です。
アニソンって世間ではあまり評価されないところもあります。しかし私が作曲したいと考えているゲームBGMのように、BGMが流れるシーンに合う曲を作るという意味でアニソンの楽曲分析は非常に参考になります。
作曲の上達のためにも、楽曲分析は続けて行きたいですね。